Archive for May 2014
31 May
歴史的街並探訪
1年ぶりのブログ更新です。昨年に続き、歴史的街並探訪となりました。中山道(木曽路)の奈良井宿・妻籠
宿・馬籠宿、そして156号線で美濃・郡上八幡を経由し
高山に廻り、高山から白川郷・五箇山を経由して金沢に
というルートを想定しました。が、しかしそこは日頃の
不摂生と初日があまりにハードだったので、ルートは変
えず白川郷・五箇山はパスという結果になりました。
これらの地区は、重要伝統的建造物保存地区として文化
財保護法に基づき国が選定した地区でもあります。
(平成25年12月27日現在,重要伝統的建造物群保存地
区は,86市町村で106地区)
これらは「保存地区」なので単体の歴史的な建築物が静
的(歴史資料的)に保存され、それを前提に観察される
というケースとは異なります。そこは現実の生活の舞台
であり、生活も物理的環境も閉じられていません。周り
の世界へと連続しているのです。
したがって、それぞれの地区は置かれた環境(立地)に
よってその表情が異なって見えます。
奈良井宿は塩尻から19号線(中山道)を車で35分程度
のところにあります。奈良井川に沿って約1Kmの江戸時
代を思わせる街並が形成されています。
奈良井川から見る奈良井宿(今日的な表情が見える)
妻籠宿は日本の歴史的街並保存の先駆となったところで、
「売らない・貸さない・壊さない」という三原則をつく
り徹底した江戸期の街並の保存が行われているところで
す。また、周囲を山々に囲まれ遠景まで含め独立した景
観を保持しています。観光客とお土産屋を除けば「現在」
は殆ど見えないと言って良いと思います。
街並と郵便配達車
今風の店舗
馬籠は妻籠から約8.5Kmの距離にある中山道43番目の宿
場です。大正時代に多くの部分が火災で失われ、その後
復元され今日の姿になっています。
片勾配の尾根にある旧中山道に沿って形成された街並(
集落)なので、登るにしろ下るにしろ豊かなビスタの変
化を体験出来ます。一方、道路の舗装には「やり過ぎ感」
があり、こうした場所にありがちなテーマパーク的な雰
囲気を少々感じるところがありました。
美濃市、美濃和紙とうだつの上がる街並で有名ですね。
美濃和紙は昔、模型飛行機の翼に貼っていた記憶があり
懐かしかった。前記の三つの街並(集落)より人口も多
く町も大きい。当然、歴史的街並の周りに今日の建築が
形成している街並も大きく広がっています。
奈良井宿・妻籠宿・馬籠宿が殆ど丸ごと歴史的街並で、
かつ周りの環境も含めて纏まりのある景観を作り出して
いるのと比較すると、「歴史的街並」を取り込んで町全
体の魅力を高めていくのにはまだ時間がかかるのではな
いかと感じました。
ゆるキャラもいました
過去と現在のバッティング
郡上八幡は歴史的街並とともに、市街地中央を流れる吉
田川(長良川の上流)、町中の水路を生活文化に取込んだ
水の町としても知られている。そして町の位置や歴史、規
模(人口約44,000人)に依るところが大きいのかも知れ
ないが、時間(歴史)がゆっくりと町の表情に定着してき
ているように思えた。したがって、観光客は多いのだが
(ごく一部を除き)テーマパーク感はなく、生活文化に支
えられた町の表情を感じることが出来ました。
吉田川
これインパクトあった